🦊「……あなたちゃん、こっち来て」
自分の太腿をポンポンと叩いて、私を見つめるヨンジュン君。
「……」
🦊「ほら、おいで」
そう言って私の腕を優しく掴むと、自分の上に乗せた。
何故私は今ヨンジュン君の上に乗っているのか…
(30分前)
🦊「今日さ、俺の家誰もいないんだよね」
「…そう、なんだ?」
🦊「だから、俺の家…来ませんか」
顔を真っ赤に染めて、頭をポリポリと痒くヨンジュン君に、「うん」と反射的に返事をしてしまった事を後悔してももう遅い。
光の速さでヨンジュン君の部屋に来ちゃって、今に至るのだから。
🦊「あなたちゃん、いい匂いする。」
ヨンジュン君が喋る度に、首に息が当たって変な気持ちになる。
🦊「…緊張してる?」
「当たり前でしょ…っ。
ヨンジュン君の家入ったの初めてだもん」
🦊「…こっち、見て」
そう言った矢先、私を持ち上げて自分と向かい合わせに座らせるヨンジュン君。
あと5cm近かったら、ちゅーが出来ちゃう距離
「近い、よ…」
🦊「照れてるあなたちゃんも、かわいいよ。」
優しく微笑んで、私を抱き寄せれば、いつの間にかベットに押し倒されていた。
「…ヨン、ジュン…君?」
🦊「…………キス、したい」
ヨンジュン君は、驚いて返事も出来ない私に、唇を重ねた。
「っん…ぅ」
段々激しくなるキスについていけず、酸素を求め続ける私とは対象的に、ヨンジュン君は余裕そうな顔で舌を入れてきた。
「ん…‥っふぁ、」
「ゃ…ヨン…‥く…っん」
🦊「舌、もっと出して」
「んゃ‥っ」
そう拒めば、私の舌を絡めとって蕩けさせるようなキスをしてくるから、頭がふわふわする。
🦊「‥顔、めっちゃとろけてる。」
ようやく唇を離してくれたかとホッとしたのも束の間、私の制服のボタンをプチプチと外していくヨンジュン君。
「…へ‥」
🦊「…あなたちゃん、ヤるの…初めて?」
ヤる?なにを?
よくわかっていない私は、コクコクと頷いた。
ヨンジュン君は私の耳元で、
🦊「気持ちいいこと、教えてあげる。」
そう言って、妖しく微笑んだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。