…………ん?
夏、急に小さい頃の友達と再会しました。
そう言ってハグしてきたジス。
そう言って首に顔を埋めてくる。
ふと、ペロッと首を舐められたような気がした。
私が見えたから?
ん?今なんて?
正直嬉しい。
唖然としすぎて言葉が出てこない。
…同じ会社、なんだ。
手を振ってジスは隣の部屋に帰った。
私はベッドに潜り込んで
すやすやと寝た。
朝
今日は休みだからクッキーでも作ろうかな。
そう思って早速お菓子作りを始めた。
なんだかんだしてそこそこ美味しそうに出来た。
少し多めに作ってしまったから
ジスにおすそ分けしてあげよう。
ドアを開けて、隣のジスの部屋へ
インターホンを鳴らした。
困った顔をするジス。
やっぱり迷惑だったのかな…
目を三日月形にして喜ぶジス。
そう言って部屋に戻ろうとすると
パシッ
…美味しい。
さっきから私の服をジロジロ見てくるジス。
自分の服を見ると、タンクトップに
カーディガンを羽織っているだけ。
私は思わずカーディガンで隠した。
ニヤニヤしながら言い出すジス。
何を言い出すのかと思いきや。
腕を引っ張られ、ソファに押し付けられた。
そしてカーディガンを脱がされた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。