…遅い。
いつも帰りが早いスンチョルが…
遅い。
今は夜の1時、帰ってくる気配がしない。
…ご飯冷めちゃうじゃん。
そう思った時。
外から物音がした。
車のドアが閉まる音。
そこにはベロベロに酔ったスンチョルがいた。
後輩さんが車で送ってくれたんだ。
急いで迎え行かないと。
何とも面倒見のいい後輩さんなんだろう。
酔った勢いであんなこと言うなんて…
恥ずかしすぎてしっかりさよならって
言えなかったじゃん。
ずっとヘラヘラしてるスンチョル。
早くお風呂にいれてあげないと。
よし、なんとかお風呂は成功。
そしてしばらく1人ソファでゴロゴロしてると
いきなり飛びついてきてびっくりしてしまった。
あ、覚えてるんだ。
頑張って説得しようとした。
だって暑いもんね。
でもスンチョルには伝わらなかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!