マサイside
つい、言ってしまった俺の本音
ただ今日だけでも言わせてほしかった
そしたら俺の気持ちにけりがつくはず。。。
俺は思わずぺけを見た
その言葉は、俺がプロポーズした時にぺけが言ったものだったからだ
ぺけは笑顔でそう言った
そして指輪を俺に差し出した
ぺけは顔を赤くして横を向いた
やっぱり俺の恋人は可愛い
たまにツンデレで負けず嫌いで可愛い、俺の大事な人
ぺけが持っていた指輪を取り、ぺけに差し出す
ぺけはその手をとった
あの日のように。。。
俺はぺけの左手の薬指に指輪をはめ、ぺけの柔らかい唇にキスをした
指輪に埋め込まれている宝石が月明かりに照らされて輝いていた
今日も月が綺麗だ
数日後
ダーマside
ぺけの記憶が戻ったと聞き、メンバー全員がシルクの家に集まった
友達。。。
俺はみんなの輪の中に入れなかった
ぺけに記憶がないからって卑怯なことをした
ぺけにもし冷たくされても仕方がないよな
ふと、ぺけが俺の方を見た
ぺけはそう言って笑った
俺は思わず泣いてしまった
ぺけに許された気がして。。。
俺らのやりとりを見てぺけは笑った
この笑顔が見られるなら俺は幸せだよ、ぺけ
ぺけたんside
家に帰ってキッチンで夕飯を作っていると急に視界が暗くなる
耳元でそう囁かれる
バカ、そんな風に言われたらもっと好きになっちゃうよ
マサイの方を向くと、顎を少し上に向けられキスをされる
心臓がドキドキして、ずっとこのまま触れていたいと思ってしまう
俺たちはいくつもの思い出を紡いで幸せな家族になっていく
嫌なことや辛いことも、おじいちゃんになったら笑い話にできるくらい、愛を育んでいこう
親愛なる君へ
一生君を愛することを誓います
END
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!