初めて一緒に学校をサボった
わたしと無一郎は、
武道場の倉庫に来た。
“倉庫”ってなんだか漫画とか小説で、
イケないことしちゃう感じ…。
いや、ちがうちがうっ。
落ち着けわたし。
無一郎は、わたしの髪に
手を伸ばすと同時に、
上くちびるを優しくかんだ。
ゆっくり舌が入ってきて、
わたしの舌にたっぷり絡めてくる。
いつもより、荒い吐息。
わたしもそれに応える。
制服のシャツのボタンが外され、
シャツとブラのすき間から、
無一郎の手が入ってくる。
無一郎が
わたしの胸に顔をうずめると、
髪から汗の混ざった
男の人の匂いがして、ドキッとした。
今日も朝練あったんだな…。
無一郎は胸から顔を上げて
真っ赤な顔で見つめると、
わたしの耳に口を寄せた。
無一郎は、わたしのスカートから
下着だけ抜きとると、
両手でわたしのひざを広げて、
顔を近付けた。
せまい倉庫に、
無一郎がなめるいやらしい音と、
かすかなわたしの声だけが響いてる。
カチャッ
ズボンのベルトが外され、
勢いよく出された無一郎のアレは
硬くて熱くて、不思議な感じがした。
無一郎の一部。
無心になめた。
無一郎に気持ちよくなってほしい、
無一郎を喜ばせてあげたい、
ただただそういう想いだった。
無一郎は、胸ポケットから
乱暴に定期入れを取り出した。
そのすき間から、
ひとつだけ…アレが…。
無一郎の腰が
ぴったりくっつくと、
奥まで一気に貫かれた。
こうして、わたしたちの
初めてのサボりは、
春の空気の中に、溶けていった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。