普side
なんだろ…ここ
水がはっている
私どうしたんだっけ?
ああー倒れたんだ
あっちにみんながいる
南はいない
どうしていないんだろう?
昔みたいに彼らが呼んでいる
普ッ!こっちー!
反対側には南と五条が楽しそうにしていて
そのまわりでは夏油と硝子がいる
つまりあっちの楽しそうな方が死で
この現実が生か
どうやら私は此岸と彼岸の間の境界に来てしまったらしい
生と死の狭間ってところか
目を背けたくなるような
南の笑顔と五条の笑顔
そしてそれを包み込むような夏油と硝子
もちろんそこに私が入る隙はない
反対側を見ればみんなが私を待っている
私は……どっちに行けばいいのかな
ずっとこの何ヶ月間辛かった
正直ずっとみんなのことを考えてたかもしれない
もういいや
決めた
私はこっちに行こう…
私はみんなが呼ぶ方向に歩いていく
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。