私は自室で首をひねり考える。
悩ませてる原因はというと……?
兵長に差し出されたハンカチ。
返すタイミングを逃してかれこれ一ヶ月、私がもってしまっている。
そうやってずっと悩んで1時間←が経ち………
そう決意した私は兵長の部屋へと向かった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
コンコン(ノック)
いつもどおりの短い言葉。
これはOKのサイン。
ガチャッ
ヤバい、兵長を目の前にしたら急に緊張が……
視線をそらし、ハンカチを持った手を後ろに隠す。
デ、デスヨネー………
舌打ちしたと思いきや、兵長はいきなりドアのところで私に壁ドンしてきた。
男性の中ではちっちゃい方であろう兵長の身長でも私と並ぶと少し大きい。
ほんの数cm先に、兵長のいつもの少し不機嫌そうな顔がある。
もう!壁ドンなんか子供(仮)にやることじゃないでしょー!!//////
近すぎて心臓がもたない…//////
私は背中に隠したハンカチを差し出した。
うぅ…兵長どう思ってるんだろう………
恐る恐る目を開く。
……………え?今あの兵長が笑って……………!!??
兵長が私の上に手を起きそのまま机に戻った。
兵長に挨拶して、部屋を出る。
そしてドアの外でハンカチを見て……
思わず笑みをこぼしたのであった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
だって、リヴァイ兵長がはじめて会ったときにくれたもの。
私と兵長を出会わせてくれたもの。
そして…………
__________兵長、あの日、私を助けてくれてありがとう
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
一人、謎を残されたハンジさん。
いつかわかるときがきっときますよ!!(?)
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。