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行くところを決めてないから、
電車に乗ってから決めることに。
「………どこに向かってるん」
『…さぁ~っ笑』
『…どこもわからん場所とか、』
『めっちゃわくわくするくない?』
"しかもあなたとやから"なんて。
期待していいの…?
だって、あなたは、隣のクラスのこの子と
いつも見てるじゃん。
そんな人のこと、期待したら、
…………だめ、だよね。
こんなにも好きなのに、
幼馴染だからって、
幼馴染がなにって、おもう。
所詮、親同士が仲が良かった。
だから、家も隣になった。
ただ、それだけの話なのに。
どうして、私は、彼の幼馴染になったの
こんな思いするんなら、
私は、彼と出会わなくてよかった…、
って思うけど、やっぱり、会えてよかった。
でも、違う形でキミと会いたかったな
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「…………どこ、ここ、笑笑」
『……知らん笑 とりま降りよ』
道がわからないところ。
わたしは、不安しかなかった。
でも、彼と二人きり。
わたしの心は踊らせた。
このままふたりでどこか行きたい。
あなたなら、私の全てあげれるのに
いつも、隣のクラスのゆうなちゃん。
どんな目で見てますか…?
……………わたしも彼女みたいな、
可愛い子になりたかった。
やっぱりきみがいい。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。