店員さん 「おまたせしました、オムライスとカルボナーラです。」
あなた 「わぁ~!めっちゃ美味しそう!」
大貴 「早く食べよ~✨」
と、大ちゃんは目をキラキラさせている。
大貴 「俺、ここのオムライスが2番目に好きなんだぁ~!」
あなた 「1番は?」
と私が聞くと、
大貴 「お母さんのオムライス!」
と、誰もがキュン死にする笑顔で言った。
大ちゃんの笑顔は.........ある意味凶器だ.........笑
こんなこと言ったら大ちゃん怒るだろうなぁ。
そんな怒っている大ちゃんの姿を想像すると、つい笑ってしまう。
大貴 「あなたちゃん?どうしたの?」
キョトンとした顔でこちらを見つめている。
キョトンとしている顔がつい愛らしくて、笑いが止まらなくなる。
大貴 「......あなたちゃん、俺のこと見て笑ってるよね」
じーっと、見つめてくるもんだから、
あなた 「違うよ~笑」
と、私は言った。
だって、本当の事言ったら絶対大ちゃん怒るもんね。
あなた 「それより、早く食べよ!」
と、私はなんとか笑いをこらえながらそう言った。
まだ納得していない様子の大ちゃんだったけど、オムライスが早く食べたいのか、そうだね、と言って二人でいただきますをした。
まだ食べ始めて少ししか経ってないけど、大ちゃんが早速本題にうつった。
大貴 「それで、あなたちゃんは、涼介と何でケンカしたの?」
私はカルボナーラをフォークでクルクル巻いていた手を止めた。
あなた 「.........ケンカ...って言うのかどうかも分からない。」
大ちゃんはイマイチわかっていない様子で、
大貴 「詳しく聞いてもいい?」
と聞いてきた。
私はコクッと頷くと、大ちゃんに話すことを決めた。
私は大ちゃんに、涼介から来たLINEを見せて説明し、LINEが来る前から様子がおかしかったことを伝えた。
大ちゃんは、私が話している間、真剣な顔で静かに聞いてくれていた。
あなた 「今は、連絡も全くとってないんだ...」
そこまで話終えると、大ちゃんが口を開いた。
大貴 「……ねぇ、あなたちゃん」
あなた 「なに、大ちゃん?」
大貴 「あなたちゃんは、涼介のこと、今でも好き?」
わたしは迷うことなく答えた。
あなた 「うん、好きだよ」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。