うらたside
坂田...
ん?
俺、いつになったらここから出られるのかな。
...俺に聞かれても、わからない。
閉じ込めてるのは君だ。出すのも君が決めること。
...ずっと、言おうか迷ってたんだけどさ。
うん。
実は...
ピーンポーン
...っと。
ちょっと待っててね。
『はい。え!?わかった...』
坂田。どうしたの?
えっと...ちょっと待ってて。
?
うん。
坂田が玄関で誰かと声論してる。
何事かとヒョコッと玄関に顔を出す.
坂田~何があ...
俺は目を見開いた。
会いたくて会いたくて会いたくてたまらなかった人。
センラ!
...渉。
センラ!
会いたかっ...た?
センラが抱えていた人に目をやる。
白い肌、大きな瞳に、サラサラとした紫の髪。
あ、坂田。コイツそろそろ従順してきたから、こっちに移して...
センラが俺に目をやる。
渉と一緒に飼う。
何...言ってるの?センラ...?
助けに...来てくれたんじゃないの?
別に?助けるって何?君を?何でさ。
俺が拐って来た君を、どうして俺が助けなきゃいけないの?
...渉
坂田が俺の手を握ろうとする。
その手を振り払い、涙目で訴えた。
なんで!坂田は知ってたの?センラが俺を拐ったって!!!!いつから知ってたの!?
最初から。ずっと...
なら...どうして言ってくれなかったの?
...言っても、信じないだろう?
ずっと『センラ、センラ』って寝言でも呟いてたのに。それくらい大好きな相手が自分を拐った犯罪者だなんて、君が信じるとは思えなかったから。
でも...一言くらい...
うるさいなぁ。
センラが俺の言葉を遮り言う。
別にええやろ?言わんくても。
さっさと部屋戻って坂田とヤってろや。
渉。いこうか。
やだ...!!!!触らないで!!!!
...っ。渉!!!!
もう…やだ…もう誰も信じられない…
ダッ!!!!
渉!
もうええよ。あいつは。
んんッ。
志麻…
え!?坂田さん!?
今日からここでくらすんよ💜
センラの狂気染みた言動に、俺の足はガタガタ震えた。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。