そう言い泣き崩れる緑子。
緑子は俺を押し倒し俺の上に乗る。
緑子は服を脱ぎ出した。
緑子は再び裸になり、俺の股間を弄ぐる。
緑子の甘い香りがする。
だ、ダメだ、理性が抑えられない。
ごめんちひろ。
俺は緑子を押し倒し深いキスをして指を絡めた。
2人が付き合ってたあの頃のように・・・。
「恭平」
俺は誰かに呼ばれた気がして飛び起きた。
起きると緑子が台所でトントンと食材を切る音がした。
あれ?ここは?
そっか、俺、緑子のアパートに泊まっんだ。
昨夜の緑子は確かに激しがった。
思い出したらまた、興奮して来た。
しかも緑子、朝らか刺激的な格好してる。
まぁ、お約束のシチュエーションだよね。
裸にエプロンは、これは俺を誘ってるのか?
昼ご飯?
何か大切なことを忘れている気がして落ち着かない。
何を忘れているんだ?
「恭平」
再び誰かに呼ばれた気がした。
ちひろ?ちひろ?!
俺は慌てて飛び出した。
そうだ今日は温泉旅行だ。
あんなに楽しみにしてたのになんで忘れるんだよ。
自転車を見ると前輪が曲がっていてとても乗れたもんじゃない。
俺はひたすら走り続けた。
昨日、捻った足が再び痛み出した。
待ち合わせ時間は朝の7時。
もう、6時間過ぎてるどんなに走っても間に合う訳ない。
それでも俺は走り続けた。
ちひろは今も待って居るのだろうか?
そうだスマホ、今更思い出しスマホを取り出す。
スマホは画面が割れうんともすんとも言わない。
昨夜の衝撃で壊れたのか?
俺は心のどこかで待っていない事を祈っていた。
待ち合わせに遅れたことは変わりないけど。
その方が何か言い訳が出来る。
そんな風に思ってしまったんだ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。