第34話

誤ち
28
2020/05/10 13:41
緑子
緑子
ごめんね恭平。

あなた達2人を傷付けてしまって。

なのに私はあなた達2人の親友で居たいと思ってる。

もう、そんな資格無いのに。
そう言い泣き崩れる緑子。
恭平
恭平
・・・なぁ、緑子。

親友になるのに資格とか必要なのか?

それにもう過去の事だろ?

俺もちひろも今は幸せなんだ。

もう、気にしてないよ。
緑子
緑子
許して、くれるの?
恭平
恭平
俺たち親友だろ?
緑子
緑子
嬉しい恭平。

やっぱり恭平に話してよかった。

やっぱり恭平が・・・好き。
緑子は俺を押し倒し俺の上に乗る。
恭平
恭平
ち、ちょっと?え?ええ〜?

緑子?
緑子
緑子
ねぇ、お願い。

今夜だけ、今夜だけで良いから。

私を・・・抱いて。
緑子は服を脱ぎ出した。
恭平
恭平
りょ、緑子、ちょっと待てよ。

俺はちひろが。
緑子
緑子
だから今夜だけで良いから。

もう二度とこんなことしないから。

ね。

身体はこんなに反応してるじゃない。

恭平、久しぶりなんでしょ?
緑子は再び裸になり、俺の股間を弄ぐる。

緑子の甘い香りがする。

だ、ダメだ、理性が抑えられない。

ごめんちひろ。

俺は緑子を押し倒し深いキスをして指を絡めた。

2人が付き合ってたあの頃のように・・・。








「恭平」
恭平
恭平
ちひろ?!
俺は誰かに呼ばれた気がして飛び起きた。

起きると緑子が台所でトントンと食材を切る音がした。

あれ?ここは?

そっか、俺、緑子のアパートに泊まっんだ。
恭平
恭平
おはよう、緑子。

俺、寝ちゃった見たいだな。
緑子
緑子
おはよう、恭平。

恭平久しぶりだったんでしょ?

私も何回も求めてしまったから無理もないわね。
昨夜の緑子は確かに激しがった。

思い出したらまた、興奮して来た。
しかも緑子、朝らか刺激的な格好してる。

まぁ、お約束のシチュエーションだよね。
裸にエプロンは、これは俺を誘ってるのか?
緑子
緑子
ねぇ、恭平。

昼ご飯食べていくでしょ?
昼ご飯?
恭平
恭平
緑子、今何時?
緑子
緑子
今は・・・。

丁度、昼の1時ね。
もう少しで出来るから待ってて。
恭平
恭平
もう、昼だったのか。
何か大切なことを忘れている気がして落ち着かない。

何を忘れているんだ?

「恭平」

再び誰かに呼ばれた気がした。
ちひろ?ちひろ?!
俺は慌てて飛び出した。
そうだ今日は温泉旅行だ。

あんなに楽しみにしてたのになんで忘れるんだよ。

自転車を見ると前輪が曲がっていてとても乗れたもんじゃない。
緑子
緑子
恭平?ちょっと恭平、どうしたのよ?

もう、2人分作っちゃったじゃない。
今日、何かあったっけ?
緑子
緑子
今日は・・・。

大変、今日、ちひろちゃんと温泉旅行の日じゃない。

(どうしよう私、大変なことしてしまった)

(そうだ、ちひろちゃんに連絡)

(でも、私が連絡したらちひろ、どんな気持ちになるだろう)

(連絡出来ない)
緑子
緑子
ごめんね、ちひろ。

ごめんね、恭平。
また、私、やらかしちゃった。
俺はひたすら走り続けた。

昨日、捻った足が再び痛み出した。
待ち合わせ時間は朝の7時。

もう、6時間過ぎてるどんなに走っても間に合う訳ない。

それでも俺は走り続けた。
ちひろは今も待って居るのだろうか?

そうだスマホ、今更思い出しスマホを取り出す。
スマホは画面が割れうんともすんとも言わない。

昨夜の衝撃で壊れたのか?
恭平
恭平
くっそう〜。

ちひろごめんな、こんな大切な事忘れてさ。

俺、彼氏失格だよな。

ちひろ、ちひろごめん。
俺は心のどこかで待っていない事を祈っていた。
待ち合わせに遅れたことは変わりないけど。


その方が何か言い訳が出来る。
そんな風に思ってしまったんだ。

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