太宰治side
うーん…どうしよう…
織田作に安吾、檀…無頼派とは一緒なんだけど、取材組…?と言われる人達と芥川先生、志賀、徳田さんとはぐれたみたい。
安吾が何か話そうとした、その時だ。
うわぁぁぁぁぁ!ぎゃぁぁぁぁ!と、よく知る声の悲鳴が聞こえたのは。
一斉に武器を構えて、悲鳴のした方へ行く。そこに居たのは___
天祥院英智 side
桃李たちにそう告げて、僕達は悲鳴のした方へ走っていく。
そこで見たもの…とは………
太宰治 side
そこに居たのは敵……そして俺達と同じく文豪である、中原中也、新美南吉、宮沢賢治、江戸川乱歩の4人だった。
でもどうして中也達がここに……
中也の方に向かってきた攻撃を、安吾がナイフで跳ね返す。
と、そこで透き通るような、冷静な声がした。
ちっ、中也がそういう!?
……なんてことは口が裂けても言えず。
ため息混じりに声を出した人に目をやると、その人は目を丸くして中也を見ていた。
どうしてかはわからないけど……
そんなことを考えていたら、侵蝕者がこの物語の登場人物にひゅっと近づいた。それを庇って腕に傷を負ったのがオダサクだった。
さぁ、戦闘開始だ…!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。