.
「 私は愛をもらえなくて
でも愛をもらいたくてもらいたくて
人一倍頑張った。
つもりだった。 」
私は話した
泣きながら
隣にいてくれた大ちゃんに
私も泣きながら
大ちゃんの手を握りながら
話した。
最初から最後まで。
パパが忙しくって
帰ってこない一人の時から
いじめられて飛び降りたから
怪我をしたことも
ホントは再婚ってやつが嫌だったことも
まだいじめは続いてることも。
そして
あすかさんが浮気してることも。
でも最後にお願いをした。
「 伝えただけなの。
話しただけなの。大ちゃんは!
お地蔵さんみたいに黙って聞いてただけ。
だから、だから、お願い。
パパには言わないで。そして何もしないで。
私は 大丈夫だから。」
そう。言った
_______________
大ちゃんside
話を黙って聞いてると
どんどん
どんどんどんどん
みほちゃんが握るおれのてがいたくなってった。
みほちゃんの握る力が少しずつ強くなってたんだ。
震えながら話したまだ小さい彼女。
3年生からいじめられてた。
今は進級して4年生になったけど続いてる。
それはあすかさんもしってる。
ひでーよな。
「 そっか。頑張ったなぁ~!
偉いよ。みほちゃん!」
そういって俺はまた
みほちゃんを抱きしめた。
強く。強く。
まだ震えているみほちゃんを
この小さい体って溜まってたものを
出してあげられるように
頑張りたい。力になりたい
そう思ったけどダメだったらしい。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。