一通り話終わると父親はめちゃくちゃ炎を挙げていた
部屋が暑くなるからヤメロ
何だそれは?
思いっきり事実と異なるじゃねーか
ああ…でも、父親は個性で人を使えるか失敗かを判断する奴だから私の言葉は信じないんだろうな…
そう言って私を抱きしめる焦凍
私は大丈夫だし、焦凍は何も悪くないと言う気持ちを込めて、ベッドから起き上がり、抱きしめ返そうとすると
医者っぽい人から検査と治療の続きをすると言われて、焦凍と父親は病室から追い出されてしまった
焦凍…ハグしたかったのは私も同じだから、
そんな悲しそうな顔をしないで欲しい。 心が痛む
〜・〜・〜
医者っぽい人の個性で頭の包帯も取れ、
検査の結果、私は家に帰っていい事になった
はーい、先に帰ってそれで…
え?
そう言って、私達双子を車の後部座席に押し込んだ
そのまま炎出してどっか行ってるけど、車近くは引火しそうだからやめてほしい。
…って、そうじゃないよね?
しれっと病院の前に停まってたこの車、ヒーロー事務所の車だよ?
ギュッと、焦凍が抱きついてきた… かわいい。
そういえば、ハグしようとしてた途中だったよね
焦凍の分のシートベルトも締め、車が出発したタイミングで私も焦凍に抱きつく。
あ、ニコッってしてくれた。
うん。私の兄と思えないぐらい可愛い。
ポケモンのいた世界にはあまり乗らなかった車の揺れって、なぜか眠たくなるんだよね。
おまけに私は焦凍の左隣にピッタリとくっついて座っている
とても暖かくて、不思議と安心できて……
とにかく、目が覚めると布団の上——焦凍と私の部屋にいた。
運転手の方がここまで私と焦凍を運んでくれたのかなぁ? 仕事の領分じゃ無いだろうに申し訳ない…
ちなみに焦凍は私の隣で寝息を立てている。
私は焦凍を起こさないように気をつけて布団を出て、
部屋を見渡した
部屋にある1つのカバンに目が止まる
茶色い大きなリュックサック——あれは———
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!