(Meguro)
これは意地悪な質問だったか。
隣にいるラウを見つめて固まってしまった。
心配そうに追いかけてきたラウを制する。
小さい声だったけど、そう言ったのが分かった。
ぷいっとそっぽを向いてしまった舘さんの頭を撫でて、額にキスをする。
それだけでも恥ずかしいのか頬を赤らめる舘さんが可愛くて、もっとその整った顔を崩したくなる。
あ、ラウ居るの忘れてたわ。
そう言ったラウは俺を押しのけて、いきなり舘さんの唇にキスを落とす。
初めは浅いのからどんどん深いキスへと変わっていって、何度も角度を変えてキスを繰り返すラウのペースに必死に付いていこうとする舘さんは、いつもの余裕そうな表情とは程遠かった。
声を掛けてから衣服を脱がせればもう濡れていて、薬のおかげもあるんだろうけど、俺らを感じてくれてるんだって思えば自然と口角が上がる。
濡れているそこにまずは一本入れる。
声を抑えるためか、自分の唇を噛んでるせいで唇が内出血しちゃってる舘さん。
そう言っても尚、唇を噛む舘さんをやんわりと制して触れるだけのキスを繰り返すラウは、高校生には見えなかった。
2本、3本と指を増やしていけば、舘さんの声とベッドの軋む音が大きくなる。
しょうがねぇなぁ。って、俺の返事も待たずに舘さんに跨ってやがる。
ラウールのも衣服の上からでもわかるぐらい反応していて、そんなラウを見てる舘さんもまた、ラウールの事を求めているようで、眺めてる事しかできないのが虚しい。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!