< エイジ　side >

リクヲは、後頭部を思いっきりかきながら、リビングに向かう

彼がその話を終わらせる前に、僕は自分の部屋のドアを閉めた。





リクヲまで僕に文句をついたら、感情的になると思ったから。

布団に寝転んでも、





眠くなんかならない　なるはずがない。

そんなつもりなかったのに。





(ピロリン)



<  3              由奈さん(あなたのマネージャー)                =               

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姿勢を変えて、





ドアを見つめる。





確か悠太の誕生日の時、君はこうやって寝てて、僕はそこから入ってきた。





僕はほろ酔いだけだった。

そらの気持ちは、とっくに気づいてた。





知らない振りしてただけで。





だから僕は君の、　君達、の





邪魔になりたくなかった。





そらが本気に好きになった相手だから。

僕は頑張った。





邪魔にならないように、距離を作って、冷たくして。





でも





いつからか、僕はおかしくなっていた。





冷たい態度する度に自分が痛くなって、それを受け止める君の顔を見れなくって。





手放すことは、僕の強みだったのに。





君との関係はなぜか、どうしても





捨てることができない。





メンバーと家族以外何もいらない、そう決めていたのに。

なんで抱きしめた





「あなたが起きる前までいいじゃん」





「誰も知らないんだし、いいじゃん」





じゃあなんで抱き続けた





「」





僕は、彼らの関係を築く為に冷たくしているのに





なんで、起きるまで、起き上がるまで、抱き続けた。





「」

それは間違っている。わかっている。





じゃあ何が正解なの





曖昧だと甘えてしまうんだ、今までみたいに。





でもそれはいつだって許されない。





曖昧だと元々築けあげたもの全てが、必ず、

じゃあ何が正解なの





わかりたくない。





気持ちに素直になったら、そらを失いそうで。





君との関係に名前をつけたら、今度は君を失う。





ほらね、予想内の結末だよ。

それは予想外だったけど。

カット、再生、カット、ズーム、字幕、イラスト。





時間をかけて作りあげた大切な動画は、





ディリートという選択肢はとっくに消えていた。




















最初から大切な物を作っていなかったら。