何時ぐらいから寝ていたのだろう
簡単に言うが正直足取りは重い
万事屋に行くまでの道のりでハートがいたる所から飛んでくる、、、物理攻撃←
体のいたる所に当たって重症だ←
とか言ってもなんやかんやで
万事屋に
インターホンを押せば当然"ピンポーン"とありきたりな音が鳴る
軽い足音をたてて出迎えてくれたのは神楽ちゃん
天使、ここに天使が居ます←
リビングに案内されると何時ものようで何時もではなかった
ソファーに寝転がりジャンプを読むが何かチラチラと周りを気にしているような、、
お茶出しますね、と言いながら若干ソワソワしている、、
依頼ならドーンとこの神楽様に任せるヨロシ!と胸を張ってくれる天使←
ピンクのリボンでラッピングされたチョコを鞄から取り出すと神楽ちゃんが瞳をキラキラと宝石のように輝かせ飛びついてきた
もう一度言います、天使がここに居ます←
横になった体勢から勢いよく抗議してきた
(本当は誰からも貰ってほしくない)
(嘘、ちゃんと用意してある)
万事屋を逃げるように飛び出し宛もなく走った
周りを飛び交うハートなんて痛くない
(本当、言葉の裏しか出てこない)
見えて立ち止まったのは広い河岸
キラキラと日の光を反射して眩しかった
輝く水面に比べて私は、私は、、、
堤防にしゃがみこむ
鞄から見えるのは赤いリボンでラッピングしたチョコ
(だけど、だからこそ苦しいんだ)
ハート型のたるとに流し込んだチョコレート
手作りの甘い甘いチョコレート
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!