君に隠し事をしよう。
体育の授業で好きになったバスケットボール。
中学から本格的にやりたいと部活に入った。
" ボールを自分の体を操りたい "
そう感じれば必死に練習をした。
部活終わりの自主連も休日も、オーバーワークにギリギリならない程度。
楽しくて夢中になった。
それと比較してどんどん体力も技術も上達した。
パワー、スタミナ、テクニック、スピード
同級生や上の学年を上回っていた。
結果
" 部内虐め "
膝と右肩を負傷
選手としてコートに立つことが途絶えた2年の夏の始め
*
君に秘密事をつくろう。
高校に進学してから始まった本格的(←?な虐め・暴力
及川君の親衛隊と呼ばれるファンクラブ
男子バレーボール部のファンやギャラリー
誰かと一緒のクラスでもなく、一緒に登下校するわけでもなく、会話をするわけでもなく、、、
服でギリギリ隠れるところにつけられるカッターの傷や痣
3年生になって一緒のクラスになったときビクビクした。
冬服や中間服はいいけど夏服は、、、ね
見られないように、気づかれないように
模範解答を言ってしまえばきっと君は
顔を歪ませるから
責任を感じてしまいそうだから
*
君に嘘をつこう。
中学3年
高校3年
よく頑張りました
背中を向けて背筋を伸ばして堂々と
*
君に×××を。
過食症、嘔吐、目眩、頭痛、不眠症、過度のストレス、鬱
リストカット、大量出血、栄養失調
冷たい身体
機会に繋がれた身体
目の覚めない眠り
隠し事と秘密事と嘘を
真実と友愛と現実を
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。