菊池side
「なかじまっ!」
車で病院へと急げば、この前の先生が出迎えてくれて病室まで案内してくれた
気を利かせてくれたのか少し外しますなんて言ってガラガラっと出て行った
「なかじまぁ、、、」
突然かかってきた電話でのSOS
ほんとに突然のことで
昨日まで治ったって言ってた中島が急に再発
先生にも数日前に診てもらったけど、今のところは大丈夫って言ってたから、突然なるものなんだなって
中島「っくち、、、」
小さくて掠れ気味の声だけどたしかに聞こえた中島の声
「よかった、、」
中島「ふはっ、再発だよね?」
「うん、そうみたい」
「せっかく頑張ったのにね」
中島「いーの、こういうのはしょうがないじゃん」
「うん」
中島「あ、てかわざわざ来てくれたんだ」
「ありがと」
「っせぇ」
突如言われたお礼の言葉に戸惑いを隠せなくて少し照れる
中島「ふはっ照れてんだ」
「照れてねぇよ!」
中島「ん、そっか笑」
「っあ、いってぇ」
「え、大丈夫?」
中島「うん大丈夫大丈夫」
全然余裕そうじゃないのにいかにも余裕ですという雰囲気を出す中島
一緒に乗り越えるからさ、なんでも言ってよ
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。