第29話

弐拾捌(手当て)
7,145
2020/07/04 02:12
「(なまえ)」
「あなた」
じゃあ、終わったので帰りますか
及川徹
及川徹
ごめんね、手伝えたら良かったんだけど
「(なまえ)」
「あなた」
怪我を悪化させられた方が困ります
及川徹
及川徹
はい…
「(なまえ)」
「あなた」
じゃあ、少し失礼しますね
及川徹
及川徹
えっ…
及川さんを横抱きにしてる状態です
及川徹
及川徹
ちょ、ちょっと、あなたちゃんコレは及川さんが恥ずかしい
「(なまえ)」
「あなた」
えっ、そんなにですか?
及川徹
及川徹
いや、こういうのって及川さんがするほうじゃない?
それに重くないの?
「(なまえ)」
「あなた」
今回は、及川さんが怪我してるので
及川徹
及川徹
いや、その、そういう問題じゃないんですけども
「(なまえ)」
「あなた」
慣れてるので大丈夫ですよ
及川徹
及川徹
いや、その…←諦めた
「(なまえ)」
「あなた」
今は、応急処置ですので一旦私の家に行って治療しますね
及川徹
及川徹
えっ、あっ、はい
何故、そこまで、してくれるんですか?←緊張して敬語になってしまった
「(なまえ)」
「あなた」
何故、敬語ですか?
及川徹
及川徹
この体制が恥ずかしいので
「(なまえ)」
「あなた」
誰もいないので大丈夫ですよ
「(なまえ)」
「あなた」
何故そこまでしてくれるのか?の答えはですね
「(なまえ)」
「あなた」
バレー部の皆さんが羨ましいからです
及川徹
及川徹
えっ?羨ましい?
「(なまえ)」
「あなた」
何か、1つのことに夢中になれているものがあることが羨ましいんです
及川徹
及川徹
あなたちゃんには、剣道があるんじゃない?
「(なまえ)」
「あなた」
私にとって、剣道は使命みたいなものですから楽しいとか夢中になったことはないんです
ただ、やらなきゃいけないことのなんです
及川徹
及川徹
そっかー、見つかるといいね
「(なまえ)」
「あなた」
そう、ですね…
(私は、いつ死ぬか分からないから見つけても意味があるのかな?)
及川徹
及川徹
(なんか、悲しいそうな顔だな)
もうひとついい?
「(なまえ)」
「あなた」
はい、なんでしょうか
及川徹
及川徹
あなたちゃんは、鰤美ちゃんにもっと怒っていいと思うんだけどなんでそんなに冷静なの?
「(なまえ)」
「あなた」
鰤村さんが私を虐めたかったのには、何か理由がなければしないと思うんです
及川徹
及川徹
それは、そうだけど
「(なまえ)」
「あなた」
その理由を知ってからじゃないとなんか怒れないんです
及川徹
及川徹
あなたちゃんは、優しいね
「(なまえ)」
「あなた」
私は、優しくなんてありません
ただ、私みたいなふうに信用することができなくならないようになって欲しくないだけです
「(なまえ)」
「あなた」
着きました
及川徹
及川徹
早くない?つくの?
「(なまえ)」
「あなた」
そうですか?
--------キリトリ線--------
藤の花の家の人
藤の花の家の人
お帰りなさいませ
「(なまえ)」
「あなた」
藤さん、ただいまです
この人を診察室で手当てしますねでご飯お願いしますね
藤の花の家の人
藤の花の家の人
わかりました
不死川玄弥
不死川玄弥
おかえりーって、こないだの
「(なまえ)」
「あなた」
ただいま、玄弥ー
不死川玄弥
不死川玄弥
俺がその人運ぶの変わるよ
「(なまえ)」
「あなた」
本当?じゃあ、お願いしま〜す
先に行ってるね
不死川玄弥
不死川玄弥
大丈夫ですか?
及川徹
及川徹
ありがとう、玄弥くん?だっけ?
助かった
不死川玄弥
不死川玄弥
すみません、俺たちの中ではよくある事なので
及川徹
及川徹
えっ、女の子が男の子をお姫様抱っこするのを?
不死川玄弥
不死川玄弥
はい、妹が兄を背負ってることもありましたし(禰豆子が鬼だったけど)
及川徹
及川徹
えっ、なんかあなたちゃんの友達もすごっ
不死川玄弥
不死川玄弥
女子は、怖いですよ
及川徹
及川徹
なんか、想像できる
不死川玄弥
不死川玄弥
着きましたよ
及川徹
及川徹
本当の診療室じゃん
「(なまえ)」
「あなた」
ここはよく、しのぶお姉さんが使うので
私もよく使いますけど
不死川玄弥
不死川玄弥
しのぶさんほど天才ではないけどな
「(なまえ)」
「あなた」
うるさい
及川徹
及川徹
しのぶさんってそんなにすごいの?
「(なまえ)」
「あなた」
初めて見る毒でもすぐに解毒剤を作ってしまいますし、しのぶお姉さんの作る薬は全部即効性がすごいんです
「(なまえ)」
「あなた」
それに美人です
不死川玄弥
不死川玄弥
あなた、わかったから
「(なまえ)」
「あなた」
はい、手当て出来ましたよ
及川徹
及川徹
ありがとうね
「(なまえ)」
「あなた」
じゃあ、もうすぐご飯できると思いますから玄弥、及川さんと食べといて
不死川玄弥
不死川玄弥
わかったよ、あなたはどうするんだ?
「(なまえ)」
「あなた」
後で食べるよ
不死川玄弥
不死川玄弥
また、研究か?
「(なまえ)」
「あなた」
うん
不死川玄弥
不死川玄弥
ほどほどになって、言っても聞かないか
「(なまえ)」
「あなた」
うん‪w
不死川玄弥
不死川玄弥
じゃあ、及川さん行きましょう
及川徹
及川徹
ありがとうねあなたちゃん
「(なまえ)」
「あなた」
いえ、もう怪我しないでくださいね
--------キリトリ線--------
及川徹
及川徹
玄弥くん、研究って?
不死川玄弥
不死川玄弥
毒の研究です
及川徹
及川徹
毒!!
不死川玄弥
不死川玄弥
といってもそこまで強力じゃないので
不死川玄弥
不死川玄弥
ただ、しのぶさんに近づきたいんだと思います
及川徹
及川徹
そうなの?
不死川玄弥
不死川玄弥
あなたにとって、胡蝶姉妹は、尊敬そのものなんですよ
及川徹
及川徹
胡蝶姉妹とは?
不死川玄弥
不死川玄弥
しのぶさんの上にもう1人お姉さんがいて、しのぶさんの下に血は繋がってはないんですけど妹がいるんです
及川徹
及川徹
そうなんだ、あなたちゃんが目を輝かせて話をするほど尊敬してるんだね
不死川玄弥
不死川玄弥
じゃあ、食べながら話しましょうか
及川徹
及川徹
そうだね
いただきます
及川徹
及川徹
あっ、そうだ玄弥くん
不死川玄弥
不死川玄弥
なんでしょうか?
及川徹
及川徹
あの、今日、あなたちゃんが
不死川玄弥
不死川玄弥
虐められたんですね
及川徹
及川徹
えっ、うん、なんで?
不死川玄弥
不死川玄弥
なんとなく、そんな気はしてたんです
及川徹
及川徹
えっ、家帰ってきて泣いてるの?
不死川玄弥
不死川玄弥
いや、全然気にしてませんよ
むしろ、ピンピンしてますよ
不死川玄弥
不死川玄弥
それにあいつは、メンタルがダイヤモンドなんで気にしなくていいですよ
及川徹
及川徹
そうなの?
不死川玄弥
不死川玄弥
はい、あっ、帰りは俺が送るんで
多分、あなたは、出てこないと思うので
及川徹
及川徹
そんなに長いことやってるの?
不死川玄弥
不死川玄弥
2、3日出てこない時もありましたよ
でも、言っても辞めないのでやらすだけやらして危なかったら辞めさせますけどね
及川徹
及川徹
体大丈夫なの?
不死川玄弥
不死川玄弥
ご飯は、藤さんにおにぎりとか作って貰ってるみたいですけど
不死川玄弥
不死川玄弥
そんなことがあったらしのぶさんの雷が来るので大丈夫ですよ
及川徹
及川徹
すごいね、しのぶさん
不死川玄弥
不死川玄弥
怖いですからね
及川徹
及川徹
そっかー
不死川玄弥
不死川玄弥
あなたのことよろしくお願いします
及川徹
及川徹
もちろん☆

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